自閉症は本当に空気が読めないのか?
Category : 2年生
最近ボンズを見ていても、本を読んでいても、親の会の活動をしていても、
しょっちゅう考えるのが、
自閉症は空気を読めない障害なのか?
ということ。
我が家の中では、空気を読めないのは圧倒的に上の子の場合が多く、
下の子は読んでるのか読んでないのか表さないので不透明ではあったけど、
最近読み過ぎて生きづらさを感じるタイプなのかもと気づいたところ。
そんなキョウダイたちの中間管理職(?)ボンズは、以前から「これ空気を読んでるんだよね?」と思わされることが多かった。
でも、後天性自閉症を発症したハハは(←冗談なので突っ込みご無用です)、
書籍は絶対、活字は信じるに値するものだったので、
「故にボンズは空気を読めない自閉症」
と、思うようにしてました。
でも、でもやっぱり、ボンズは空気を読んでるとしか思えません!
自分が卵にしょうゆをかけた後、周りをきょろきょろ見渡して、
「ママどうぞ」「チビどうぞ」
なんて、
そんなことできるのって、すごいことじゃないですか?
教えて、仕込んでできたことじゃないです。
そもそも、
「自分が使った後、誰か必要な人のそばに置きなさい」
なんて教えたことありません。
確かに、空気を読めずに人間関係に苦労したり、
生きづらさを感じる人は多いと思います。
ボンズは知的障害が最重度ですから、自閉症である傾向よりも、もっと違った見え方をするとか、他の生きづらさがあって、空気うんぬんはまだ軽いだけなのかもしれません。
自閉症とひとことで言っても、そのタイプは十人十色ですから。
でも、あんなにコミュニケーションの障害であるとでかでか掲げられているボンズの取説…
人好きで、空気を読んで、人のまねをして一緒に過ごそうとするボンズは、
もしかして自閉症じゃない?(←まだ言ってる、笑)
という可能性もありますが、もしかして、書籍が世に出た時代と今とでは大きな違いがあるので、
その辺をもっと意識しなくてはいけないのでは?と思います。
それは、早期療育という言葉が広く知られ、自閉症をはじめ発達障害という言葉が周知された今と、
療育や特別支援教育なんて影も形もなかった時代とでは、
自閉っ子たちの生きづらさや振舞いやすさがまるで違うのでは?ということ。
ボンズも中学2年になり、高校卒業後を見越してさまざまな事業所の見学をしなくてはなりません。
まだ数か所ですが、見ていると首をかしげることの方が多いです。
「これ、本当に過ごしやすいのかな?」
「これ、本当に利用者目線なのかな?」
と思うことが多々。
でも「自閉症とは」との書籍と比べると、見本のような環境設定だったり、対応だったり、確かに素晴らしい設備でもあるんだけど…
単純に、息苦しくない??
他の人と接触を断つことに一生懸命すぎない?
ちらっと見学しただけで、こんなこと言ってはいけないんでしょうが、
ボンズがここにきて、本当に楽しく働けるかな?と思いました。
うちのボンズくん、
中学生になって、「???」なことも増えましたが(おむつ履きたいと騒いだり、泣いてひっくり返るようになったり)、
空気読んで接触を持ってくることが増えています。
先日は、コーヒーを飲もうとカップにドリップしたコーヒーを淹れ、冷蔵庫を見ると開封済みの牛乳がない(少し牛乳入れてます)。
テーブルを見ると、コーンフレークを食べてるボンズ、あぁそっちにあったかとカップをテーブルにおいて、いったんその場を離れると、
ボンズが、
「ママ、入れる?」
と、ハハのコーヒーカップの前で、牛乳を手にして聞いてくれました。
「うん!」
というと、上手に牛乳を入れてから、冷蔵庫に戻したんですよ。
そして今朝は、
「ママストップ!」
と、ハハの動きを止めてから、ハハの髪についていたゴミをとってくれました♡
これ、教えようと思っても教えられない、
でも身に着いたら人に愛される大事なスキルですよね。
テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児