多動の自閉症児と飛行機で沖縄へ
今年の一月の話なのでほぼ一年前になるのですが、自閉っ子長男11歳と6年ぶりの家族旅行で、初めての沖縄に行ってきました。
飛行機の経験はあるし、視覚支援をしてスケジュールを伝え、そして本人も「あぁこれか」と思うのか、とてもおとなしく、自分で工夫したりガマンしたりしながら無事に過ごせました。
飛行機さえクリアしてしまえば、世界はうちのもの、ワハハハハと思いたいのですが…
どうもボンズ的には、出発時の空港からある期待と要望があったようです。
自慢のコレクション?を並べてくつろぎ中…ただ、ほんの数分
「トーマス」「ウルトラマン」旅行中、謎の要求ワードのオンパレード
出発待ちの早朝から、「ひこーきのろー」と半パニック状態だったボンズ。
順調にコトが運びすぎて、待ち時間がたっぷりになってしまいまして、
ウロウロできるようにとセキュリティをくぐるのを後回しにしていましたが、
搭乗口まできてようやく落ち着いたので、「乗れることがわかって安心」なら、もっと早くここまできて座っていれば良かったと思いました。
が、その前からなんだか不満そうで、空港に着いたとたん、
「とーます!」
と。
旅行だと浮足立つ親の足元をみたのか?!と思ったんですが(笑)
初めて飛行機に乗った3才の時、たぶん空港でトミカトーマスシリーズを何台か買ったんですよね。
(というか、開封してしまって弁償(T-T)ほんとは何台もすでに買ってあったのに)
それを覚えていたんでしょうが、そのお店を見つけられないし、おもちゃの取り扱いのあるお店を全部見ても、トミカトーマスはありません。
最後にトーマスであってトミカではないものを買って何とか収めてもらいました。
が、結局おさまらずにずっとくすぶったまま、沖縄に到着したのでしょう。
ずっとくすぶったまま、そしてトーマスだの、「うるとらまん!」だの時々思い出したように大きな声で。
トーマスはともかく、ウルトラマンってなんだ??
ホテルの部屋にいる時に言い始めたので、テレビのCMか何かで似たようなのを見て思い出したんでしょうか。
トーマスに加えてウルトラマンまで欲しがるように(T-T)
ホテルの中はもちろん、売店があればおもちゃチェックをするように
欲望は消えず、くすぶったままパニックに突入?
美ら海水族館に行っても、他の観光地に行っても、売店があると期待とともにぐるっと回るのですが、さすがにトミカトーマスもウルトラマンもありません。
ボンズとしては、旅行中ずっと探していたんでしょうね。
四日目の国際通りに着いた時には、「今度こそ」という気持ちでいっぱいになったようです。
この時点ではハハも何とかかなえてやりた気持ちになりましたので、まずはドン・キホーテがあるようなので、そこでおもちゃを買っては?とチチと相談。
沖縄まできてトーマスかよ、とは言わず、
「このトーマスは沖縄で買った」という思い出がボンズに残るのだろうと話し合いまして。
コッコもチビスケも、ここで何かを買ってもらえるのなら、ドン・キホーテでもなんでも付き合うよとノリノリでついてきました…が、ここにもいなかったんですよ。
大きなおもちゃ、立体パーキングとかならあるのですが、そしてウルトラマン人形もゲットできたんですが、トーマスどころかプラレールもないんです。
店員さんに聞いても、キョトーンって感じ。
あれ?うち変なこと聞きましたか?(笑)
おもちゃ屋さんありますか?と聞いたら、トイザらスを教えてくれまして、でも道順を説明されても、こっちがキョトーンですから、最寄駅の名前と地名をメモしていただき、お店を後にしました。
このウルトラマン人形(青)ととりあえず買ったトミカ
で、その後、パイナップルの食べ歩きやら、ご飯だよ~とか、ごまかしつつダッシュで国際通りの散策を終え(ボンズはトイザらスという言葉を聞いて、今すぐ行きたい!になってましたから)、レンタカーでトイザらスを見つけました。
自閉症児の成長は予測不可?理解が進んでいてびっくりな発見も!
今になって振り返ると、ボンズの「空港でトミカトーマスを欲しがること」「すぐに搭乗口までたどり着けばおとなしく待てる」ことを親がわかってさえいれば、4泊5日の旅行中をもっと堪能できたのになと思います(次に生かしましょう!)。
でも、やっぱり6年前とは明らかに違って成長していて、食事だって落ち着いて食べられるし、なんでも食べるし、ある程度は待てるし!
そしてハハが一番感動したのがこのトイレ!
ボンズがトイレに行きたがったので、「いっておいで」と見送っていたら、
指差された方向に走ったはいいけど、どっちが「おとこのこ」かわからなかったようで、キョロキョロしていました。
あーこんなおしゃれなトイレ、どっちが男子トイレかってわかりづらいなーと思って、助けに行こうかと思ったら、
キョロキョロしていたボンズが、続けざまに入った人たちを見て判断、どっちが男子トイレかわかってすぐに入っていったんですよ!!
どうです?すごいですよね?
周りを見て、「男の人が入っていったから、自分もこっち」とわかるのって、実はすごく難しいスキルなんじゃないかと思いまして。
男子トイレ見ながら感動して立ち尽くしてました(笑)…そして写真も撮ってきました(*´▽`*)
ウルトラマンとトミカをゲットした後は、デザートバイキングに行ってからプールに行ったのですが、ボンズは「かえろう、かえろう」と小さい声で呟いているんです。
この、水好きボンズがプールから上がりたがっているなんて夢にも思いませんから、
「うん、明日飛行機に乗っておうちに帰ろうね」
とか答えていたのですが、とうとうチチの手を引いて更衣室へ。
チチもまさか?と思いながらもついて行き、
「ゲットしたウルトラマンとトミカで遊びたかったんだわ、疲れもあるのか部屋で静かにまったりしてる」
と電話がきました。
なるほど、ずっと追い求めていたものをゲットして、嬉しいのとホッとしたのと、ボンズなりにお疲れもあったんですね。
それにしても、プールが負けるなんてびっくりでした。
ボンズは落ち着いているというので、ハハはプールサイドでコッコとチビスケがおおはしゃぎで遊んでいるのをぼけーーーっと見てました。
さて、チェックアウトして、レンタカーを戻して空港に戻り、あとはまた飛行機を乗り継いで帰ります。
空港でちょっとした待ち時間がありまして、その時にトーマスのコイン遊具を見つけて乗車。
チビスケは新幹線…で、それぞれ隣に乗車しあい、コッコはひたすらウィンドーショッピング。
そうそう、コッコの「買って買って、なんか買って」攻撃を回避するために、今回は作戦を立て、あらかじめ「おこづかいだよ」と5千円渡しておきました。
「これでおやつを買って食べてもいいし、友だちや自分のおみやげを買うのもよし。
ただ、みんなでジュースを買ったりアイスを買ったりして食べることはあるから、自分だけ買ってしまって、他の人が食べたり飲んだりする時一緒に買ってもらえないことはあるよ。みんなにアイス買ったりする時なら、コッコの分もママが出すからね」
等々説明をして。
すると、自分のお小遣いを減らさないために、買うタイミングはちょっと考えるようになるし、「欲しい!」と思ったものも、これを買うと自分のお小遣いが減るんだと考えると、ちょっと吟味できるようになったみたいです(笑)
買って買ってなんか買ってとうるさいのは相変わらずですが、少しは考えることもできるようになって、少しはハハのストレスも軽減されました。
その代わり、どんなくだらない…いや、不要っぽいものを買ったとしても、ハハは一切口を出しません。
そして、お小遣いの追加もなしです!
帰路は、コッコ姉ちゃんが、「お願い!ボンズと乗りたい」というので、羽田まではボンズとコッコ。
そして初めて機内でアイスを食べました。
ハハ、この時初めて機内でアイスを食べれることを知ったんです、ほんとに。
子どもたちびっくり(ハハが機内でアイスを買ったことに、笑)して、そして喜んでました。
いや~飛行機の中でのアイス、おいしいです!なんか格別の味!(気のせい?)
そして、時間があっという間に感じられました。
そして、羽田からは一番後ろの席でチチと乗りました。
なかなか平和だったようです。良かった、良かった。
チビスケここにきてとうとう撃沈zzz お疲れ様でした。
地元に戻ってきたら、翌日出勤のチチが、どうしてもおみやげを受け取りたくて(沖縄から発送してました)、困ったハハが後から営業所止めに変更(ネットって便利!)。
なんとかぎりぎり営業所の空いている時間にたどり着き、おみやげの段ボールを受け取ってからファミレスに行って夕飯。そして、帰宅となりました。
終わってみれば、全てヨシですね。
テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児