『1/4の奇跡 「強者」を救う「弱者」の話』

Category : うちの本棚
この本はお友だちにプレゼントしていただきました。
お友だちとは言っても、ネット上のお付き合いで、実は一度も会ったことのない方です。

共通の好きなもの、応援している人がいて、
ずっとお互いの存在は知りつついたけど、ふとしたきっかけでお互いに話す(コメントで)ようになり、
そのうち年賀状のやりとりをしたり、お互いの子育ての苦労を分かち合うようになった「ぷ~ちんさん」です。



1/4の奇跡[DVD付き] (マキノ出版ムック)1/4の奇跡[DVD付き] (マキノ出版ムック)
(2010/06/02)
山元加津子、柳澤桂子 他

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読んでみて感想を聞きたい本がある、
と、わざわざ新品を購入して(お手元にある本が送られてくると思ったのに)送ってくださったんです。

なんだろう?? どんな本だろう??と不思議に思いつつ、
ページをめくったら、一気にノックアウトでした。



障害児を抱えた親なら誰しもそう思うでしょう、
「この子が生きやすくなるためにはどうしたらいいか」
を常々考えていた私。

「生きやすさ」とは、家の中で考えられることもあれば、
通園先や親戚、友だち、近所の人、
そして、通行人や居合わせただけの他人にまでお願いすることもある。

今は買い物や出かけた先でたまたま居合わせた人に迷惑をかけること、
物言いたげな視線に無言でやり過ごすことを許してほしい、ということだけだけど、
いずれはもっと、正式に「こういう支援をして欲しい」とお願いする対象は増えていくと思う。


子どもが生きやすくなるため。


親である自分は必死だけど、
こんな意思の疎通を量ることが難しい、
こちらにはわからない理由で泣いたり叫んだり、指示の通りにくい子だけど、
「なんとか協力して欲しい」
とお願いすることは、

うちらのわがままじゃないか。
無理なお願いじゃないか。
親の責任の一部を放棄する甘えじゃないか。
障害があるからと(相手への)我慢の押し付けじゃないか。

そんな気持ちとの戦いでもありました。


生きずらさを一番感じているのは本人だけ。(でも本人がそう説明できない)
他人には関係ないんだから、(親だからという責任で)親がなんとかしろ。

もし、どこかでそう切り返されたら、
私はきっと何一つ言い返せないに違いありません。


障害がある(またはその他の理由で社会的弱者)からと言って、
その他の、他人にお願いをするのって、こちらの勝手なわがまま?


いや、
「(社会的)弱者に優しい社会とは、その他の人にも優しい社会のはず」
だから、
「ワガママな無理難題を吹っかけているわけじゃないんだ」
という理想論で返すことはできるけど、
それも「個人の理想」と言われればそれまで。


社会や福祉関係者に一度も相談、お願いをしないまま生きてく人も確かに大勢いるわけだし。


そんなジレンマに囚われながらも、
「理想論」的な社会を目指す(って、特に何もしてませんが)私にとって、
この本は、「鬼に金棒」な「ほんとうのこと」が述べられていました。


障害や病気を引き受けてこの世に生まれてきてくれた人がいるからこそ、
健常者がいて、大勢の人間が絶滅することなく生きながらえてきたんだ!!
ということが、理想論じゃなく、科学で裏付けされた話が紹介されていたんです。


もしもこの話が社会一般に浸透したら!!!!


うちのボンズは周囲の人に感謝されこそすれ、
うるさいとか、「親なんだからなんとかしろ」なんて言われなくてすみます。
通りすがりの人に、正論で(でもボンズには無理な道理で)叱られなくてすみます。
ボンズの不思議な行動や動作を見かけても、
「あれはどういう意味があるのかしらね~、こういうことかな? ああしているのかな」
と好意的に見てもらえるかもしれません。


「病気や障害を持って生まれてきてくれた人がいるから、
私たち(健常者)は生かされている」


この本は、私が感じる「世の中に頭を下げながら生きていく心苦しさ」を一気に消し去り、軽くしてくれました。
そして何より、生きにくい障害を抱えて生まれてきてくれたわが子に誇らしさを感じさせてくれました。

そうか・・・勇気あるねぇ・・・
お母ちゃんには、その勇気と高い志がなかったのかもねぇ・・・(笑)
でもそんなお母ちゃんの元へ、大きな課題を持ってやってきてくれたのだから、
一緒に頑張ろうねー。
ボンズは(コッコも)何にも悪くない。
むしろ、勇者だったんだね。


そして、ぷ~ちんさんがこの本を送ってくれた理由も、本書のあとがきで説明されていました。
(ぷ~ちんさんは著者ではありませんが・笑)

「知っている者は、知らない者に教える責任がある」
んだと。


もしも視力が弱い人が眼鏡をかけていなくて、字を読むにも道を歩くにも苦労していたら、
「こんなものがあるよ」
と眼鏡の存在を知らせるのは、知っている人の「責任」。


そっかー。
うちはもっとボンズとコッコの存在を誇らなきゃいけないんだね。
自分が健康で生まれてきて、こんだけ元気に生きてこられたのも、
障害や病気を引き受けてくれた人がいるからなんだ。ということが、
優しく、わかりやすく、温かい文章でつづられています。

そして、著者山元加津子さんと出会った障害児たちの不思議な行動や、意思の疎通のとれなささを、長く温かく、そして熱心に関わってきたからこそ理解できた彼らの理由もたくさん紹介されています。

目からウロコ!!な話も、
何度読んでも涙が止まらなくなる話も。


障害や病気を持って生まれた子の親や家族はもちろん、
今まで関係なかった人たちにぜひぜひぜひ読んでもらいたい本です。
おすすめ☆5つです!!



最後になりましたが、
とても素晴らしい本を送ってくださったぷ~ちんさん。
素晴らしい話を教えてくれて、ありがとう!!!!

テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児

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プロフィール

こじまる

Author:こじまる
H17年6月生まれの長男ボンズ。
自閉症と最重度知的障害を併せ持つ中学2年生。

3才から小集団+個別の療育を受け、
4才から加配付保育園で過ごし、公立小学校の特別支援学級を卒業。
中学からは特別支援学校に転籍。
週に5日放課後(等)デイサービス併用。

「自閉症」はおろか「発達障害」を知らなかったハハこじまると、ボンズの無限の可能性を心酔するチチ、高3の姉コッコ、小6の弟チビスケの5人家族。

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